『〜 アスランの誕生日 サプライズ騒動 〜』

「お願い!!」
 
突然、両手を合わせて頭を下げているのは
かつて「青の戦乙女」と詠われ、畏怖され恐れられていた
ザフトエースパイロットの・キリュウだ。
その由縁は、の乗っていた蒼いジャスティス・スカイから付けられたのだ。
アスランの兄妹になる、ジャスティスガンダムからさらに性能を上げたガンダムだ。
 
突然のの行動に、さすがに長年の付き合いでもある
・ダージは面食らった顔をするのみだった。
 
それもそのハズである。
カガリとラクスと三人でティータイムを楽しんでいた所に突然
が現れて・・・今の状況に至る。
は額を抑えながら、ため息をついた。

ちゃん、主語がないとさすがの私でもわからないよ。」
「あ、そうか。」

余程思い詰めていたのだろうか。
ふと顔をあげれば、不思議そうに自分を見つめる三人衆。
も、と同期のザフトエースパイロットだ。
戦時中は、「赤き戦姫」とその名を轟かした負け知らずの軍人だ。
こちらも由縁は、ブラッド・ヴァルキリー・ガンダムと言う、赤いガンダムを乗っていたからである。
 
今は、オーブにアスランや達と共に、戦後の復興の為に研究室に
入ったり、カガリの護衛をしたりと、毎日多忙な日々を送っている。

「で?」
「あのね、今日から明日の夕方まで私からアスランを遠ざけて欲しいの!」
「はぁ?」

一体何があったのだろうか。
いつも冷静なのこのせっぱ詰まった顔を見るとただごとではない。
は、スッと目を細めて、を見つめた。

「・・・アスランに何かされたの?」
カガリ「そうなのか!?」
ラクス「まぁ、アスランにお仕置きが必要ですか?」

三人三様の言葉に、今度はが言葉を失う番だった。

「いや、そうじゃなくて・・・。」

そう言った瞬間、突然くるり!と三人に背を向けた。
何事かとを見上げると、反対側からアスランの親友でもある
キラが近づいてきた。

キラ「、ここにいたんだ。アスランが探してたよ?」
「げ。」

あからさまに嫌そうな顔を作る、にさすがのキラも驚き、三人の顔を見つめる。

キラ「・・・ゲって、何?」
ラクス「それが私達にもさっぱりですの。」

するとは、それは必死の形相で、の両手を包み込み、目には涙まで貯めて懇願したのだった。

「お願い!ちゃん!!親友だよね!?」
「だ〜か〜ら、訳を話しなさいよ。訳を!!」
「あした・・・・だから・・・。」

あまりの小さな声で、四人とも顔を見合わせてしまう。
の顔は、火が出るほどに真っ赤なのだ。

ちゃん?」
「だから!明日アスランの誕生日でしょ!お誕生日会やりたいんだけど、いたら準備が出来ないの!」
 
 
 
 
 
全員「ぷっ・・・。」
 
 
 
 
突然全員が大笑い。
は呆然と4人を見つめてしまった。
何かおかしな事言っただろうか?

ちゃん?」

突然カガリがに抱きついて来た。

カガリ「お前!かわいいな!!!わかった、協力してやるぞ!」
ラクス「そうですわね。」
「アスランだけじゃなくて、イザークも遠ざけないとね。」
ラクス「ああ、そうですわね。」

今はプラントにいるイザークとディアッカ。
何故か昨日、の所に通信が入り、このオーブに来ると言うのだ。
に呼ばれたとか、言っていたが、その連絡の後、と連絡が取れないと短気のイザークらしい、言葉だった。
 
としても、自分の恋人であり、婚約者であるディアッカに会える
めったにないチャンスの為、便乗しようとも思っていたのだが・・・。
アスランとイザークの因縁の仲。
しかも、と言う女性を挟んで、ますます悪化したのだ。
元々はイザークの婚約者だったのだから、アスランが横やりを入れたようなものなのだが・・・。
今は、の方からイザークとの婚約は破棄している。
 
あの最後の戦いの時、、そしてディアッカにアスランはザフトに敵対したのだ。



ザラ議長のやり方は間違っている。




そう、心告げた三人。
真実を知ってしまった、
同じ出生だったキラとの人工子宮第一号試作品。
その為、普通のコーディネータとは格の違う能力を持つ。
しかも、の場合はあのクルーゼと同じ血が流れている。
クローンとは違った技術。
 
は全てを知り、ザフトに敵対した。
イザークとの戦いを経て、今に至る。
イザークとの婚約破棄は、彼に対するなりの愛情なのだろう。
 
とイザークとディアッカの三人。
とアスランとキラの三人。
どことなく似た幼馴染み同士。
 
イザークの初恋の相手がである事は
周りから見れば一目瞭然なのだが、は全く気づかない始末。
せっかく婚約までしたのに、あの戦乱で破棄された、イザークの落胆ぶり。
には、話してないが誰とも口をきかない程に、ショックを受け、
ロクに食事も取らなかった程だと、ディアッカから聞いてはいた。
 
 
それにしても・・・はアスランが好きなのだろうか?
は腕を組み、の事を見つめた。

「何?」
ちゃんって、アスランの事好きなの?」
キラ「あれ、とアスランって付き合ってるんじゃないの?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
へ・・・?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
はブンブンと首を横に振って大否定した。
これじゃアスランが可愛そうだ。
キラが心底ため息をついた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
の本心が見えないから・・・な。』
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ある日アスランが言った言葉。
そう言う意味だったのかと、納得する。
キラは、にニッコリと笑顔を向けた。
 
キラ「アスランの為にするんだったら、協力するよ?」
カガリ「そうだな!あいつの誕生日プレゼントに一番喜ぶのは・・・。」
全員がに視線を向けた。
 
 
 
「な・・・何よ。」
 
 
 
ニヤリとは、何かを企むような笑みを作った。
瞬間、は背中が凍り付くような思いがしのだった。
 
こんな顔をしたは、何かロクでもない事を考えているのに違いない。
戦乱の時も、こんな顔をしたを止める事は出来なかった。
無謀だと思われる作戦に、自らつっこんでいくような・・・そんなだ。
 
アスラン「何してるんだ?みんなして集まって。」
「!!」

の背中から、アスランが顔を出すと、は顔に冷や汗を
流しながら、瞬時に固まってしまった。
いや、全員がぎこちない空気が流れる。

カガリ「よ、よう!アスラン。」
ラクス「ごきげんよう、アスラン。」
アスラン「?ちょうど良かった、。明日の事なんだけ・・・」

アスランが最後まで言う前に、の腕を引っ張ってその場から
脱兎の如く、走り去った。
 
残されたアスランは呆然とするしかなく、他の三人はあまりにもわかりやすい
の行動に、内心「おい!」とつっこみを入れたのは間違いない。
 
それからと言うもの、何かとアスランはを見つけては声をかけるのだが
すぐに誰かに呼ばれて、まともに口をきける状態ではなかった。
 
アスラン「俺、何かしたのか?」

軽くため息をついて、休憩所で一人コーヒーを飲んでいると
そこにが通りかかった。
 
「相変わらず辛気くさい顔しちゃって!よ!苦労人!」
アスラン「・・・。」
 
顔も向けないアスランに、は苦笑するしかなかった。
よいしょっと・・・と隣に座ると、は一枚のカードをアスランの目の前に置いた。

アスラン「?」
「明日、イザークとディアッカがこっちに来るの。車だしてよ。」
アスラン「・・・。」

開いた口がふさがらない。
アスランは、黙っての事を見つめた。
は、ニヤリと笑うとカードを指さした。

「それ、招待状。」
アスラン「招待状?」
「そ。愛しのちゃんから。」

言われた瞬間、アスランはそのカードの中身を見ようとした。
だが、ふと封筒の宛名を見て、手が止まった。
そこには【イザーク・ジュール様】と書かれているのだ。
 
「イザークに渡さないといけないから、付き合ってよ。」
アスラン「なんで俺が。」
ちゃんのアカデミー時代の生写3枚。」
アスラン「乗った。」
 
即答のアスランに、は満足そうに微笑んだ。
アスランを動かすには、これが一番てっとり早い。
には内緒の話だが。
 
はじゃ、明日ね・・・とだけ言うと、その場を去ってしまった。
残ったアスランは、ふと窓の外を見つめた。
窓の外には、楽しそうにキラとが談笑している所を見えた。
アスランはそこから目を離して、その場から立ち去った。
 
一方、キラはそんなアスランに気が付いて
寂しげなアスランの背中を見つめた。

キラ「アスラン、元気ないね。」
「うん・・・。でも、どうしてもサプライズしたいんだもん!」
キラ「わかるけど・・・。」

チラリとを見る。
は不思議そうにキラを見つめていた。

キラ「ねぇ、はアスランの事どう思ってるの?」
「頼りになる人。」
キラ「そうじゃなくて、アスランの事異性として、見てる?」
「いくら女顔とは言っても、同性には見てないって。」

ケタケタと笑い出すに、キラは額を抑えた。
本当に、このが自分と同じ特別なコーディネーターなのだろうか。
 
曰く、よく似ているとは言われるのだが・・・。
 
僕はこんな天然じゃないしな。
 
キラはただ、アスランの思いが通じるように祈るしかなかった。
 
 
翌日
 
 
ベットから体を起こし上げたアスランは、深く息を吐いた。
昨日は、あれからとは話せず、電話しても出てくれない。
 
今日は・・・オレの誕生日なのにな。
 
アスランは自嘲気味に笑みを作った。
今更「誕生日」でもないか。
昔は、母がケーキを焼いてくれて、父も忙しくても誕生日だけは家に戻ってきていた。
家族で過ごした唯一の時間だったのかもしれない。
それも、あの戦乱で全てを失ってしまった。
 
そんな物思いにふけっていると、突然携帯がけたたましい音でなり出した。
 
アスラン「もしもし?」
「起きてるの?!早く迎えに来てよね!」
アスラン「今行くよ。」
 
それだけ言って、携帯を切るとアスランは重い体を引きづって、の家へと向かう準備をした。
 
の家に向かえば、そこにはキラもいてラクスもいた。
みんなでイザーク達を迎えに行くらしい。
アスランは、後ろの席で盛り上がってる女性達を見て、ため息をついた。
 
キラ「アスラン、ため息ばかりついてると「幸せ」逃げるよ?」
 
昨日のうちにとっくに逃げてる。
アスランは、再度ため息をついた。
いつもなら、がいるはずなのに・・・。
 
アスラン「はどうしたんだ?」
「ああ、なんかだーいじな用事があるとかで、今日はパスだって!」
アスラン「大事な用事?」
ラクス「なんでも、大切なお客様がいらっしゃるとかで、昨日から忙しそうでしたわね。」
 
の来客?
ふと自分の胸ポケットに入ってるイザーク宛のカードを思い出した。
 
なるほど・・・。
 
アスランの眉間には、いつも以上に皺が寄ったのに
キラは、苦笑するしかなかった。
 
空港に来ると、すでにイザークとディアッカは到着していた。
 
イザーク「遅い!」
「あのね、迎えにきてあげたんだから、ありがとうぐらい言えないの!?」
イザーク「こちらが到着する前に向かえに来るのが当たり前だろう!?」
「はいはい。あーディアッカ、久しぶり〜。」

青筋たてているイザークを無視して、は隣にいるディアッカに抱きついた。
ディアッカも、久しぶりのの感触を確かめるようにギュッ!と抱きしめた。

「やっぱりイザーク、機嫌良いね。」
ディアッカ「そりゃ、に会えるからな。」

ヒソヒソと話す二人に、イザークはブチ!と切れた。
すぐに二人を引き離す。

イザーク「貴様ら!ここは公共の場だぞ!!もう少し考えろ!!!」
「なーによ、ちゃんがこうして来たら、そんな事言えるの〜?」
イザーク「な?!」

言葉い詰まったイザーク。
の言葉に勝てた試しがない。
ある意味最強のなのである。
 
アスランの車で、町を案内して日も暮れてきた頃。
ふとが携帯で誰かと話始めた。
アスランもふと携帯を見つめる。
 
は・・・何をしてるのかな・・・。
 
何処にいても、何をしていても、の事が気になって仕方ない。
あの戦場で、自分に生きる道を教えてくれた
がいるから、今の俺がいる。
アスランは、またため息をついた。
するとイザークが、コーヒーをアスランに差し出した。
アスランは、それを受け取ると、先程まで私そびれていたイザークへのカードを、手渡した。

イザーク「なんだ、これは。」
アスラン「から。」

それだけで、イザークはすぐにそのカードに目を通した。
しばらく読んでいた、イザークは、目を見開きゆっくりとそのカードを、またしまい込んだ。
 
イザーク「行きたい所がある。」
 
一言言うと、イザークは車へと歩き出した。
なにやらと話し込むと、イザークはまだ来ないアスランを振り返った。
 
イザーク「の家に行ってくれ。」
アスラン「!?」
 
ニヤリと笑みを浮かべるイザークに、アスランは唇を噛みしめた。
そのまま全員での家と向かった。
 
の家に着くと、門が勝手に開きアスランは車を中に入れた。
すると玄関からカガリが、出迎えてきた。
 
カガリ「遅かったじゃないか!ほら、準備してあるから早くしろよ。」
アスラン「準備?」
キラ「さ、アスラン。」
イザーク「行くぞ。」
ディアッカ「まぁまぁ、いいから、いいから。」

アスランはディアッカとキラに背中を押されて、一つの部屋に通された。
そこには、四人の分の服が用意されていた。
 
アスラン「どういう事だ?」
 
訳がわからずキラの事を見ると、キラはニッコリと笑みを浮かべた。
 
キラ「はい、これはアスランのだよ。」
 
臙脂のタキシードを渡されて、アスランはキラと交互に見た。
イザークは白いタキシード。
ディアッカは深緑のタキシード。
そしてキラは、黒いタキシード。
 
イザーク「何をしてる?着方がわからないわけじゃなかろうが。」
ディアッカ「早くしないと、御姫さん達に怒られるぜ?」
キラ「アスラン。」
 
ともかく着るしかないようだった。
4人が正装に着替え終わると、カガリが緑のドレスを着込んで部屋へと案内してくれた。
 
扉を開けると、天上にはシャンデリア。
部屋の脇には、豪華な食事。
そして、中央には、黄色いドレスを着た
ピンクのドレスを着たラクスが、出迎えてくれた。
 
カガリ「あーそうだ。アスランはを迎えに行ってくれ。」
アスラン「え?」
キラ「は部屋にいるはずだよ。」
アスラン「部屋に?」
 
不思議に思いながらも、部屋を出て、二階に続く階段を上った。
一番奥の部屋・・・ここがの部屋だ。
 
コンコン
 
「はい。」
 
たった一日口を聞いてないだけなのに、もう何年も逢ってないような錯覚に陥る。
 
アスラン「俺・・・だけど。」
「どうぞ。」
 
の言葉に、アスランはゆっくりと扉を開けた。
そこには、赤いドレスを身に纏った、が立っていた。
あまりの事にアスランは、目を見開き言葉を失った。
 
「アスラン・・・誕生日おめでとう。」
アスラン「え・・・。」
「色々考えたんだけど、プレゼント思い浮かばなくて・・・だからこのパーティにしたの。」
 
顔を赤らめてうつむく
アスランはただ黙って、の言葉を聞くしかなかった。
 
「アスラン、前に言ってたでしょ?誕生日が唯一家族に戻れる時だったって。
だから、アスランは一人じゃないって言いたくて。これからは、私たちが家族だからって。」
 
瞬間、アスランはの元にかけよりを力強く抱きしめていた。
時折ふるえる肩。
も、そっとアスランの背中に手を回して、なだめるように背中を撫でた。
ただ黙って、顔を埋めるアスラン。
 
アスラン「・・・ありがとう。」
「ううん。こんな事しか出来なくて、ごめんね。」
アスラン「十分だよ。」
 
ふと体を離すと、アスランの瞳には涙がタマっていた。
もう涙など、とうに枯れたと思っていたのに。
本当に・・・
本当には欲しいときに欲しい言葉をくれる。
 
何よりも大事な愛しい女性。
 
アスラン「・・・愛して・・・
 
バタン!
 
 
タイミング良く、が扉を開け放つ。
 
アスランは恨めしそうに、の事を睨み上げた。
 
「ちょっと!そろそろ来てくれないと、イザークを押さえきれないんだけど!」
「あ、ごめん!今行くから!」
 
そう言うと、はアスランの手からすり抜けて
の方へと駆け寄った。
 
「アスラン!主役は来ないと!」
アスラン「あ・・・ああ。」
 
の腕に自分の腕を絡めると、部屋を出て行った。
 
アスラン「!!」
 
アスランは目を見開いた。
 
が部屋を出て行く直前。
ゆっくりとした口調で声を出さずに口だけ動かした。
 
【ご・愁・傷・様。】
 
アスラン「はぁ。」
 
アスランはため息をつくと、みんなの待つ一階へと降りていった。
 
 
 
パーティーも佳境に入り、お酒を飲んでみんなで盛り上がっていると
突然、カガリが立ち上がった。
 
カガリ「忘れてた!おい、アスランと。テラス行け!」
「は?」
カガリ「いいから!みんなはこっちだ!!」
 
カガリの先導で、とアスラン以外は庭へと引っ張り出された。
とアスランも訳がわからず、とりあえず二階のテラスへと向かった。
 
肌寒さで、は腕を組んで、テラスの枠にもたれかかった。
下にはカガリが時計を見ながら海岸線を見つめる。
 
「カガリー、何があんのよ。」
 
が下に叫んだ瞬間。
 
ヒューーーーーードーーーン!!!!
 
 
一瞬にして空が明るくなった。
次々に花火があがる。
 
「うわぁ。」
 
カガリは、二人にニッコリと笑いかけた。
 
カガリ「アスラン!私からの贈り物だ。」
「そして、私達からの贈り物は、その隣のリボン付きだから!」
 



アスランは、ふとの手に着いているピンクのリボンを見つめる。
ブレスレット、シュシュにしては、少し可笑しいと思っていた装飾品。
どうやら、キラが着けたものらしい。
 
アスラン「え?」
イザーク「!貴様、俺の婚約者になんて事!!!!」
 
下で暴れて、上に来ようとしているイザークを必死に止めるディアッカ。
 
イザーク「離せ!!ディアッカ!!!」
ディアッカ「すまねぇな、俺、には逆らえないんだよ。」
 
羽交い締めにするディアッカに、満足そうに微笑む
はアスランに向かって、Vサインをした。
 
キラ「おめでとう、アスラン。」
 
キラもニッコリと笑い、ラクスもキラに寄り添うにようにしてアスランに手を振る。
 
とアスランは互いに見合ってから、何気なくおかしくなって
互いに微笑みあった。
 
次々にあがる花火に魅入る横顔をじっと見ていた、アスランはふと、の肩に手を置いた。
 
「アスラン!花火なんて素敵な贈り物だよね!!さすがはオーブの姫だよね、カガリって。」
アスラン「そうだね・・・一番の贈り物かな。」
「へ?」
 
アスランは、じっとの事を見つめた。
妖艶な笑みを浮かべるアスランにの顔は少しづつ赤くなって行った。
 
アスラン「大事にするよ。」
「へ?」
アスラン「贈り物。」
 
は嬉しそうに笑顔を作った。
 
「うん!」
 
意味がわかってるのか、分かってないのか。
二人は暖め合う様に、寄り添いながらしばらく花火を見つめていた。
 
イザーク「離せ!!!ディアッカ!!俺はこんな結末は認めん!!!!」
「ディアッカ、イザーク黙らせて。」
ディアッカ「了解。」
 
そんな大騒ぎを、アスランとは見つめて、微笑みあった。
 
「これから先、ずっと何年もアスランの誕生日祝えたらいいな。」
アスラン「それは俺のセリフ。」
 
(クス。)
アスラン(くす。)
 
イザーク「はーなーせーーーーーー!!!!!!!
 
 
終わり。
 

後書き 〜 言い訳 〜
 
こんにちはまたは、こんばんは吹 雪 冬 牙 です。
 
こちらの作品は、随分昔・・・そう、まだ 冬 牙 がHPなんて作るなんて夢にも
思っておらず、ただお友達とメールのやり取りだけで行っていた
リクエスト型ドリーム小説の一つです。
 
懐かしい・・・と言うよりも、文章力のなさに再度読み直して
苦笑しました。
 
 
今はHPが出来た為に、メールでの配信は停止してしまい・・・
その為、リクエストにお応えする小説が溜まりに溜まってます。
なるべく消化しますので、気長にお待ち下さいませ。
 
こちらのドリームのイメージイラストはこちらからご覧頂けます。
 
ここまで読んで下さいました、様。
本当にありがとうございました。
 
これにこりず、また他の小説も読んで頂けますと幸いです。
 
文章表現・誤字脱字などございましたら
深くお詫び申し上げます。
 
制作・メール配信 2005年
UP 2007/12/10
再UP 2010/10/30
作/吹 雪 冬 牙


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