タイトル 「 行こっ! 」
SS
「大好き。」
突然の蘭ちゃんからの言葉。
あまりにふいをつかれて、嬉しさが心の底がわき上がってくる。
俺は、蘭ちゃんの髪を優しく撫でた。
「俺の方が、もっと好き。」
「そんな事ないよ。私の方がもっと好きだもん!」
「俺だよ!」
「私よ!」
気付けば、大声を上げて好きの連呼。
当然周囲の人達からは、注目の的。
俺と蘭ちゃんは、互いに顔を見合わせてしまった。
自分も蘭も、見事なほどに真っ赤な顔。
「ぷっ!くくくく!」
「クスクス・・・。」
幸せだ。
きっと蘭ちゃんも同じ事を思ってくれてるに違いない。
俺は蘭ちゃんの手を、握った。
「行こっ!」
「うん!」
きっと、誰から見ても幸せなカップルに見えるだろう。
だって
ほら、ウィンドウに写った二人の顔から
笑みが消えないから。
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マスター 冬牙