タイトル 「 怪盗KIDと名探偵の共闘。」
「そこをどけっ!」
蘭にナイフをつきつけている犯人。
快斗は内心舌打ちをした。
薬を嗅がされていた蘭は、ぐったりとしていた。
あれでは得意の空手も出来ない。
そして、小さな隙を作ったとしても、逃げ出せない。
どうする…。
「おい、名探偵。」
キッドは犯人を見つめたままで小さく呟いた。
新一は、キッドの事を見つめた。
「なんだよ。」
「あのお嬢さんを助けるまでは、一時休戦にしねぇか?」
「・・・しゃーねぇな。」
新一も蘭を助ける手立てが思いつかなかった。
ともかく、少しでも早く蘭に突きつけられたナイフをなんとかしないと。
すでに数人手を掛けている犯人。
恐らくは蘭を手に掛けることも、なんとも思わないだろう。
新一の答えを聞いて、キッドはニヤリと口もとを上げた。
それを見て、新一も同じく口もとを上げた。
「あいつも、運がねぇな。」
「ほんとだな。」
怪盗キッド
と
名探偵
最強コンビを敵に回してしまったのだから。
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マスター 冬 牙