『 あ る 日 の 平 次 と 新 一 の 電 話 』
※こちらは台詞のみの文章となります事、ご了承下さいませ。苦手な方はご遠慮下さいませ。
平次：はぁ！？工藤、お前まだ告ってなかったんかいな！？
新一：うるせぇな。そう簡単にいかねぇーんだよ。
平次：なんでや？お前が元の姿に戻ってから、随分と時間がたっとるやないか。
新一：まぁな。
平次：しかも、あんなん「二人だけ」の世界作って、「二人だけ」で盛り上がってとったやないか。
周り気にせんと。
新一：・・・お前な、「二人」って所、強調しすぎだっつーの。
平次：しっかしわからんわ〜。
新一：さすがの西の高校生探偵にもわからねぇってか？にししし
平次：どアホ。姉ーちゃんのお前に対する気持ちも、工藤が姉ーちゃんに対する気持ちも、
本人以外なら誰でも分かるちゅーねん。
新一：・・・悪かったな、わかりやすくてよ。
平次：だから、わからんのやないか！お互いにフラレる可能性は、ほぼ０に近いんやで？
新一：０じゃねーぇのかよ。
平次：そら、女心と秋の空っちゅーくらいからな。どっかのボケボケしとる奴の事なんか忘れて、
姉ーちゃんの気持ちが、変わるって選択肢もなくはないで。
新一：（おいおい。）
平次：どんなに俺が、推理のスペシャリスト！言うてかて、女心だけはさーっぱりやわ。
新一：だろーな。
平次：なんや、それ。
新一：どっかのアホな誰かさんは、相変わらず事件ばっかりで、こっちの気持ちなんて考えてねぇ。
平次：はい？
新一：・・・って、まだ誰の物でもない『可愛い彼女』が蘭にボヤいていたからな。
平次：（・・・あのドアホ）
新一：ま、俺も・・・
※回想始まり
蘭：ねぇ、新一。なんで服部君って、和葉ちゃんに気持ち伝えないのかな？
新一：はぁ？そんなの俺が知るかよ。
蘭：でもさ・・・どう見ても服部君も和葉ちゃんの事を特別に想ってると思うんだけど。言わない理由が何かあるのかな？
新一：ただ単に素直になれねぇだけだと思うぜ。どちらにしても、お前がそんなに悩む事じゃねぇだろ？
蘭：そうだけど・・・今度、服部君に聞いてみようかな？
※回想終わり
新一：なんて言ってたぞ。
平次：あちゃー、そらあかんわ。あの姉ちゃんに迫られたら、逃げ切れんで。
新一：・・・まぁな。まさに蘭の最強の武器だからな。
平次：なら、こっちも明かすがな
新一：何をだよ？
※回想 始まり
和葉：なぁ、平次。なんで工藤君って蘭ちゃんをあんなに待たせておいて、告らへんのやろうか？
平次：なんや、あいつまだ告っとらんのかいな。
和葉：そうやねんて。蘭ちゃん、工藤君が帰ってきよった今でも「待ってる」んよ。工藤君の大きな仕事
言うんも終わったんやろ？なんで告らへんのやろ？
平次：せやなぁ・・・あいつの事やら、フラレる確率は０にしたいんちゃうやろか？
和葉：だって、０やん！
平次：そら、わからへんやろ？
和葉：なんで？蘭ちゃんの工藤君への気持ちはホンマもんやないの。
平次：まぁ、脇からキザな怪盗さんが狙ろうとる話しやしな。あの怪盗も勝算もなしに、工藤に予告する
ちゅーのもないやろし。
和葉：・・・せやね。
※回想 終わり
平次：なんて事があってな。
新一：（いやなこと思いださせんじゃねぇーよ。）
平次：そう言えば、怪盗なんとかちゅー
新一：怪盗キッドな。
平次：あ、それや、それ。予告されたんやったよな？
新一：ああ。『やっとフェアに勝負が出来る。』って言ってやがったな。
平次：あの怪盗、姉ーちゃんにお前の姿になって、何度も近づいてるやったよな？
新一：ああ。
平次：・・・もしかして、姉ーちゃん・・・キッドの正体知っとるんとちゃうか？
新一：バーロ。そんな事がある訳ねぇだろうが。蘭の事だ、本当に知ってたらもっと悩んでるだろーしな。
アイツは昔から、すぐに顔に出るタイプだからな。
平次：おーおー、お熱い事やな〜。
新一：な！？そんなんじゃねぇーよ。
平次：でも、工藤。
新一：なんだよ。
平次：気ぃつけや？お前が小さなって正体隠していたと同じように、姉ーちゃんにも人に言えない
「秘密」があるようやしな。
新一：は？なんｄなよ、ソレ。
平次：俺もよーわからんが、和葉がそんな事を言うとったわ。『蘭ちゃんは、誰にも言えない秘密が
あるみたいなんや。』ってな。
新一：誰にも言えない秘密・・・？
和葉：平次〜、何してるん？早よ、行くで？
平次：おーちょぉ待っとれや。
和葉：まーた工藤君と電話してるん？ほんまに仲ええなぁ？
平次：なんやねん、お前！！こら、くっつくなって、あ！！
新一：？おい、服部？
和葉：工藤君？
新一：お・・・おお。
和葉：工藤君、何モタモタしてるん？蘭ちゃん、他の人に盗られても、しらんでぇ？
新一：他の人？
和葉：工藤君は知らんかもしれへんけどな。蘭ちゃん、工藤君がいない間もかなりの人数に告られたらしいやないの。
新一：・・・なんで、それ・・・
和葉：園子ちゃんや。
新一：（園子の奴、余計な事を）
和葉：あ、でも一人だけ・・・諦めが悪い他校生の子がおる言うておったよ？蘭ちゃんなら大丈夫やとは
思うけど、気をつけんとホンマに知らんで？
平次：和葉！お前、何勝手に工藤としゃべっとるんや！携帯、返せや、ボケ！
和葉：ボケって何やの！？どっちがボケや！！
平次：お前よりもボケな奴がおったら、顔拝ませてもらいたいわ。
和葉：なんやて〜！？
新一：おーい・・・喧嘩すんなら、切るぞ。
蘭：新一〜？レモンパイ出来たよ？
新一：あ、ああ。
平次：なんや〜お楽しみの最中やったんか。そら早く切りたいわな〜
新一：ば、バーロ！！そんなんじゃねぇよ。
平次：ほなら、こっちもうるさくて叶わんから、切るわ。
新一：ああ。
※携帯を切る
蘭：服部君？
新一：ああ。
蘭：事件？
新一：んーまぁ・・・な。・・・ん？蘭。
蘭：何？
新一：なんで窓辺に薔薇なんて置いてあるんだ？
蘭：ああ、この間ね「幸運の薔薇です」って言われて、貰ったの。窓辺においておくと、窓から幸せが来るんだって。
新一：窓・・・幸運・・・薔薇・・・。
蘭：新一？新一！新一ってば！！
新一：へ？あ、悪りぃ。
蘭：もう、すぐに推理オタクモードになるんだから。
新一：・・・。
※薔薇に視線を送る新一。蘭の後についていく。
外では、一人の少年。
快斗：窓から幸せを運んで差し上げましょうか。この俺と言う幸運をね。
さて、名探偵はどうするのか・・・楽しみだな。ケケケ。
※レモンパイを一口食べる
蘭：どう？
新一：ああ、美味いよ。そうだ、蘭。
蘭：？
新一：来週の日曜日、行きたい場所考えておけよ。
蘭：へ？
新一：目暮警部に言って、お休みもらったからさ。どっか連れて行ってやるよ。最近、ゆっくりしてねぇしな。
蘭：えーだったら、新一の体を休めた方がいいんじゃない？
新一：いいから、考えておけよ。
蘭：・・・うん♪
新一：それと、薔薇って太陽の光を浴びすぎると、枯れちまうから
・・・あれ、部屋の中に入れるなりしといた方がいいと思うぞ。
蘭：え？本当？
※蘭は慌てて窓辺に寄り、薔薇を部屋の中に入れる。
快斗：お！？
蘭：新一って、植物にも詳しいんだね、しらなかったよ。
新一：あ・・・ああ、まぁな。（んなわけあるかよ。どー考えたって、キッドからじゃねぇか。冗談じゃねーぜ。）
快斗：（フッ）さて、本気にならせて頂きますか。お前の大切な宝石・・・頂戴するぜ。もちろん返品はしねぇけどな、名探偵？
つづく…？
後書き 〜 言い訳 〜
こちらのシリーズは、以前にブログで掲載していた
台詞のみ作品になります。
ここまで読んでくださり
心より深くお礼申し上げます。
これにこりず、また読んで頂けますと幸いです。
文章表現・誤字脱字などございましたら
深くお詫び申し上げます。
掲載日 2010.05.31
再掲載 2010.11.25
制作／吹 雪 冬 牙