『 七 夕 祭 り 〜 新 蘭 ヴ ァ ー ジ ョ ン 〜 』
※こちらは台詞のみの文章となります事、ご了承下さいませ。苦手な方はご遠慮下さいませ。











※工藤家 新一の部屋

蘭:新一〜?綺麗な星空が出てるよ〜。見てみて♪

※ベッドの脇の窓を開けて騒ぐ蘭。
蘭の頭上から新一が顔を出す。

新一:おお、雲ってたから心配してたけど、良かったなぁ。
蘭:・・・。
新一:・・・なんだよ、その以外そうな顔は。
蘭:だって、新一がそんな事言うなんて思わなかったんだもん。
新一:ああ、そーかよ。ったく。

※新一は窓から離れて、読みかけていた本に視線を戻す

蘭:だって、新一ってば昔っから「雲の上の出来事なんだから、こっちが雨でも関係ない。」ってうんちく言っていたじゃない!
新一:(あーそれで、何度喧嘩したかわかんねぇーほどにな。)
蘭:ちょっと、新一。聞いてるの?
新一:聞いてるよ。蘭がそう思ってるんなら、会えたんじゃねーか。織り姫と彦星。
蘭:・・・本当にどうしたの?熱でもあるの?
新一:・・・オイ。(どー言う意味だ、それは)
蘭:でも、そうだねー。今年は会えたんだもんね。きっと、嬉しいだろうなぁ、織り姫。
新一:女ってのは、本当にそういうの好きだよなぁ。
蘭:いいじゃないのー。私だって、一時期は、織り姫みたいなもんだったし。なーんか他人に思えないのよねー。
新一:蘭・・・。

※蘭を背後から抱きしめる新一

新一:今はもう、そんな心配いらねぇーだろ?
蘭:そうでもないよ?
新一:へ?
蘭:前までは、彦星は新一だったけど、今は違う人。
新一:・・・は?・・・誰だよ、それ。まさか、蘭・・・怪盗キッドとか言わねぇだろーな。
蘭:へ?あははははは!まさか、園子じゃないんだから。
新一:言え。
蘭:えーどうしようかなぁ。
新一:言わないと、こうだぞ。

※蘭の脇をくすぐる

蘭:わ!はははは!っちょ、ちょっっと!!!はははは、やめて、ははは、新一ってはははは
新一:嫌だったら言え。
蘭:もう、むちゃくちゃなんだから。
新一:フン。
蘭:コナン君よ。
新一:へ?
蘭:だって・・・もう二度と会えないから・・・。

※寂しそうに空を見上げる蘭。

蘭:・・・いくら新一だったとしても、私の中では、コナン君だったから。そうだ!博士に言って、
もう一回作ってもらう?アポ・・・なんとかって薬。
新一:アポトキシン4869な。冗談じゃねーぜ。もう、あんなチビには戻りたくねぇーよ。
蘭:そう?私は結構楽しかったけどなぁ、コナン君との生活も。
新一:・・・。

※腰を抱き込んでいた手に力が入り、蘭をベッドの上に倒す新一

蘭:いったぁ・・・何すんのよ、新一。
新一:俺は・・・もう、あんな思いは二度としたくねぇんだよ。

※蘭の上に覆い被さるように、倒れる新一

蘭:ちょ、ちょっと・・・新一?
新一:届く所にいるのに・・・手が届かねぇ、もどかしさ・・・二度と・・・ごめんだ!!

※ぐっと拳に力を入れる新一。

蘭:新一・・・。

※蘭は新一の頭を優しく撫でる

蘭:私は嬉しかったよ?小さくなっても、ずっと私の側にいてくれたの。隠していたのは、
未だに怒ってる所もあるんだけど・・・。
新一:そろそろ許せよ。
蘭:それとこれとは別。
新一:は・・・(さいですか。)
蘭:でも・・・私にとっては、コナン君も大切な人だったから・・・。

※コナンの顔を思い出して、笑みを浮かべる。

新一:・・・。

※面白くなさそうに蘭を見つめる、新一。突然、ニヤリと人の悪い笑みを浮かべる。

新一:なぁ、蘭。
蘭:ん?
新一:もう一度、コナンに逢いてぇか?
蘭:そりゃ・・逢いたいけど・・・駄目だよ?あの薬って体に悪いんでしょ?冗談だからね。
新一:(ニヤリ)薬を飲まなくても、逢える方法があるぜ?
蘭:本当!?(ぱぁぁぁぁ)
新一:ああ。

※蘭の耳元で囁く

新一:俺とおめーの子供。
蘭:!?
新一:だったら、またコナンに逢えるぜ?(にししし)
蘭:・・・うん。
新一:ま、それまで我慢するしかねぇーな。

※ベッドから起き上がる新一。

蘭:新一?

※新一は無言で扉の前まで行くと、突然に扉を開ける。

有希子:うわぁ!!!
優作:わっとと!

新一:・・・・何やってんだよ、かーさん達。

有希子:えっと、ほら!そろそろ蘭ちゃんを送りに行かないとーって思って♪
優作:あまり遅くまで引き留めるのは、男としてどうかとおもうぞ、新一。
新一:・・・はぁぁぁぁぁぁ。蘭、送ってく。

※慌ててベットから降りる蘭。

蘭:あ、うん。お邪魔様でした。
有希子:あ、蘭ちゃん。
蘭:?
有希子:恵理ちゃんに、今度みんなで食事しようって言っておいてね♪小五郎君にも♪
新一:!?
優作:おやおや。
蘭:??はい、わかりました。

※新一と蘭は家を後にする

優作:有希子・・・蘭ちゃん、気付いてないようだよ?
有希子:さすがに結婚前に赤ちゃん出来たら、蘭ちゃんがかわいそうよ。善は急げ。気が変わらないウチに蘭ちゃんを貰わなくっちゃ♪♪
優作:気が変わるって・・・そんな心配はいらないと思うけどね。
有希子:だーめよ、優ちゃん。恵理ちゃんってば「幼馴染みと探偵には気をつけろ」ってずっと言い続けてるんだから。
蘭ちゃんの頭が洗脳されないウチにしないと♪ばっちり新ちゃんってば、入ってるんだから。
優作:たしかに・・・なぁ・・・だが・・・(さすがにそこまで手は出せないと思うが・・・)

※そこまで手を出していたら、もっと早くに二人は恋人同士になっていると
最近やっと恋人同士になった二人を思い浮かべる優作であったのでした♪♪


〜 終劇 ? 〜


後書き 〜 言い訳 〜
 
 
こちらのシリーズは、以前にブログで掲載していた
台詞のみ作品になります。
 
 
ここまで読んでくださり
心より深くお礼申し上げます。



これにこりず、また読んで頂けますと幸いです。
 
文章表現・誤字脱字などございましたら
深くお詫び申し上げます。
 
掲載日 2010.07.07
再掲載 2010.11.25
制作/吹 雪 冬 牙


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