タイトル 「 怪盗KID 」



SS

夜の静寂を壊すこと無く、降り立つ白い鳥。


「どうも、お招き預かりまして。」

ニヤリと不敵な笑みを浮かべる、怪盗KID。


「怪盗から盗もうなんて、随分とナメられたものですね。」

月明かりの照らすテラスから中へ入る。
むろん、入った途端に扉は閉められてしまう。

チラリと、窓に視線だけを向けて、また目の前の人物を見据えた。
焦っては駄目だ。
どんな時でもポーカーフェイスを忘れてはいけない。

そう心の念じるように、心を落ち着かせる。


すぐにでも、助けたい。
すぐにでも顔が見たい。
無事を確認したい。

だが・・・キッド以上に不敵な笑みを浮かべた奴は
そんなキッドの心内も見透かすようだった。


次へつづく



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マスター 冬牙