タイトル 「 ・・・。 」



SS


「何故だ・・・私の計画は完璧だったはずだ。」

愕然とする男に対して、キッドの視線はどこまでも冷たかった。
キッドは蘭を自分のマントで隠すように、広げた。


「確かに、貴方の計画は完璧でした。」


キッドの静かな声に、男は貌を上げた。

「ですが、二つ誤算があった。」
「誤算・・・だと!?」
「確かに、彼女は私の弱点。だが、それ以上に私にとって
本気にさせる唯一の相手。そして・・・」


キッドは、ちらりと蘭を見つめた。
不思議そうに見上げる蘭を瞬時に優しい視線を送る。

そして、男のさらに後ろに現れた小さな騎士を見つめた。


「あなたは工藤新一、私、そして彼女の小さな騎士(ナイト)を
敵に回したと言う事です。」
「蘭姉ちゃんっ!!!」
「コナン君!」


コナンの声が響く。
それを見つめて、キッドはフッと不敵な笑みを浮かべた。





次へつづく



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マスター 冬牙